研究所概要
研究所概要
| 法人名 | 一般社団法人アコード租税総合研究所 |
|---|---|
| 所在地 | 〒156-0043 東京都世田谷区松原1-20-14-103号 |
| TEL | 03-6304-7491 |
| 受付時間 | 9:00~17:00 |
| 定休日 | 土・日・祝 |
所長挨拶
酒井克彦(所長・代表理事)

現職
中央大学法科大学院教授
中央大学ロースクール、ビジネススクールでも教鞭をとる。
租税法学会、日本私法学会、日本公法学会
IFA(International Fiscal Association:国際租税協会) 等会員
最終学歴
中央大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。
主要業績
- 『レクチャー租税法解釈入門〔第2版〕』(弘文堂2023)
- 『所得税法の論点研究』(財経詳報社2011)
- 『スタートアップ租税法〔第4版〕』(財経詳報社2021
- 『ステップアップ租税法と私法』(財経詳報社2019)
- 『クローズアップ課税要件事実論〔第6版改訂増補版〕』(財経詳報社2024)
- 『クローズアップ租税行政法〔第2版〕』(財経詳報社2016)
- 『裁判例からみる所得税法〔2訂版〕』(大蔵財務協会2021)
- 『裁判例からみる法人税法〔4訂版〕』(大蔵財務協会2024)
- 『裁判例からみる加算税』(大蔵財務協会2022)
- 『裁判例からみる税務調査』(大蔵財務協会2020)
- 『プログレッシブ税務会計論1〔第2版〕』(中央経済社2018)、『同Ⅱ〔第2版〕』(同2018)、『同Ⅲ』(同2019)、『同Ⅳ』(同2020)
- 『「正当な理由」をめぐる認定判断と税務解釈』(清文社2015)
- 『「相当性」をめぐる認定判断と税務解釈』(清文社2013)
- 『アクセス税務通達の読み方』(第一法規2016)
- 『附帯税の理論と実務』(ぎょうせい2010) ほか多数
ご挨拶
アコード租税総合研究所の酒井克彦でございます。
租税法律関係においては、しばしば納税者と租税行政庁の見解が対立し、紛争が生じます。裁判や不服審判に紛争解決のシステムとしての重要な役割が期待されていることは間違いありませんが、租税専門家や納税者の望むところは、争訟前の段階での紛争解決にあるのではないでしょうか。さらにいえば、そもそも紛争など発生しないことがなによりも望ましいはずです。
法律解釈や事実認定の正当性判断において争訟制度に期待するところには大きいものがありますが、納税者と租税行政庁との間での情報の共有がなされていれば生じる必要のなかった紛争や、立法論的に手当てされていれば生じなかったというような紛争が争訟に持ち込まれることが多いという実情に鑑みると、コンフリクトの未然防止を議論することの重要性を感じずにはいられません。
そこで、納税者と租税行政庁との間のコンフリクトの解消あるいは未然防止のために、双方の架橋を図ることを目的として、当研究所を設立いたしました。
さて、納税者と租税行政庁との橋渡しには、インフラストラクチャーの構築が重要です。
例えば、民官学の3者の共通フォーラムの構築、そのフォーラムにおける議論を通じた問題の事前発掘、問題解決に向けた解釈論的・立法論的あるいは行政手法的アプローチの研究が重要となると考えます。それぞれの立場からの意見を出せるような議論の場を提供したいと考えております。当研究所はその役割を果たすことを目指して活動を開始いたします。そこで、適宜、様々な情報提供を行うとともに、研究成果たる解釈提言、立法提言、行政手法提言などをいたします。
また、我が国には、納税者と租税行政庁との橋渡しをするべく中立的立場を堅持する専門家として税理士制度が設けられています。税理士は納税者のもっとも頼りになる租税専門家ですから、税理士が租税法の解釈論をしっかりと身に着けることは、コンフリクトの解消や未然防止に必ずや寄与するはずであると確信いたします。かような意味では、当研究所は税理士の研鑽への支援活動もいたしてまいります。
アコード租税総合研究所は、租税制度や納税環境整備などを多角的に研究対象とするシンクタンクです。皆さまのご理解とご協力を賜れれば幸甚に存じます。
一般社団法人アコード租税総合研究所 所長 酒井克彦
組織図
以下のような組織体制の下、各検討委員会において検討課題につき議論し、ご報告していきます。
組織図

各種検討委員会での検討事項
| 委員会 | 検討課題 |
|---|---|
| 国税通則検討委員会 | 国税通則法の抜本的改正(国税基本法の制定)に向けた継続的な研究 |
| 納税環境整備換討委員会 | 納税者番号制度に関する検討 プライバシー保護に関する検討 税理士制度の在り方・税理士賠償責任論を巡る諸問題 |
| 所得課税換討委員会 | 源泉徴収制度・年末調整制度の検討 法人税と所得税の調整 ビークル課税と構成員課税の在り方 所得税法上の所得区分の見直し論 |
| 消費課税検討委員会 | インボイス方式の導入 食料品等の非課税問題(二段階税率制度の創設) |
| 資産課税検討委員会 | インボイ課税ベースの拡大 遺産取得課税方式への移行問題 |
| 国際課税検討委員会 | 国際課税を巡る紛争問題 国際課税における行政手法を巡る問題 |
| 登録免許税検討委員会 | 登録免許税の性質論 登記の真実性の確保と登録免許税回避問題 登録免許税争談を巡る諸問題 |
| 租税判例研究会 | 重要租税判例の検討 |
| 事業承継税制検討委員会 | 事業承継に関する現状と課題 事業承継税制の実務上の問題 事業承継税制の理論的検討 |
| 事業継承・組織再編税制検討委員会 | 組織再編に関する現状と課題 組織再編税制の実務上の問題 組織再編税制の理論的検討 |
| 保険税務検討委員会 | 保険税務の法的問題 保険税務通達の在り方 保険税務に関する裁判例の検討 |
| 税務行政電子化検討小委員会 | 国税庁の税務行政の電子化の取組みの現状と課題 諸外国のDXの活用事例の研究 |
| 労働環境整備に係る税務検討委員会 | 企業における労働環境整備の現状 労働環境整備に係る税務上の問題 |
共同提言・研究員紹介
共同提言
「未来の税社会への架け橋」
- アコード租税総合研究所は、中立的立場から、納税者と租税行政庁との間のコンフリクトの解消あるいは防止のために、双方の架け橋となる研究をいたします。
- アコード租税総合研究所は、民官学の三者の共通フォーラムを構築します。
- アコード租税総合研究所は、未来に向けたあるべき税制のための解釈のあり方の研究並びに立法及び行政手法の提言などを行います。
- アコード租税総合研究所は、適正公平な課税の実現のために、税理士の研鑽への支援活動も含め、広く啓蒙活動をいたします。
研究所を代表して:酒井克彦、今村隆、吉村典久
研究員紹介
顧問
品川 芳宣
筑波大学名誉教授・弁護士
- 最終学歴:慶應義塾大学経済学部卒
- 現職・所属団体等:筑波大学名誉教授・弁護士
- 主要業績:
(著書)- 課税所得と企業利益(税務研究会、日税研究賞受賞)
- 役員報酬の法律と実務(商事法務研究会)
- 役員給与税務事例集(商事法務研究会)
- 法人税の判例(ぎょうせい、租税資料館賞受賞)
- 附帯税の事例研究(財経詳報社、日税研究奨励賞受賞)
- 相続税財産評価の論点(ぎょうせい)
研究主幹
今村 隆
日本大学法科大学院客員教授
- 最終学歴: 東京大学法学部卒
- 現職・所属団体等:日本大学法科大学院教授、税務大学校客員教授、弁護士(第1東京弁護士会)、日本公法学会、租税法学会、国際租税法学会所属
- 主要業績:
(著書)- 課税訴訟の理論と実務(共著)
- 租税争訟改訂版(共編著)
- 「租税回避行為の否認と契約解釈」(税理42巻14号、15号、43巻1号、3号)
- 「譲渡所得課税における契約解釈の意義」(ビジネス・タックス)
- 「外国税額控除制度の濫用―日米の判例を比較して―」(駿河台法学20巻1号25頁)
- 「一般否認規定についてのカナダ最高裁判例の研究」(駿河台法学21巻2号1頁)
- 「租税回避とは何か」(税務大学校論叢40周年記念論文集)
- 「再論・課税訴訟における要件事実論の意義」(税大ジャーナル10号)
玉國 文敏
東亜大学大学院(法学専攻)教授
- 最終学歴:東京教育大学大学院修士課程修了
- 現職・所属団体等:中央大学法学部教授・大学院法務研究科教授、日本公法学会会員、租税法学会理事
- 主要業績:
(著書)- 『租税法基本判例集』(ぎょうせい,昭和55年)(共編著)
- 「違法所得課税をめぐる諸問題(1)~(8)」判例時報744~770号
- 「租税調査の現代的課題」租税法研究14号52頁
- 「損害賠償金の課税所得性の判定基準-事実認定上の基準を中心として(上中下)」ジュリスト877号111頁、881号124頁、886号106頁
- 「寄付金控除の対象となる「寄付金」の意義と範囲-米国連邦最高裁判決を手がかりとして(上下)」ジュリスト991号119頁、994号91頁
- 「宗教法人課税の在り方」ジュリスト1081号16頁
- 「公益法人税制の改革動向」宗教法23号183頁
- 「不良債権処理の法的手法と損金性認定基準」租税法研究32号1頁
吉村 典久
慶應義塾大学法学部兼法科大学院教授
- 最終学歴:慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学
- 現職・所属団体等:慶應義塾大学法学部教授兼大学院法務研究科(法科大学院)教授
- 主要業績:
(著書)- 『現代税法の基礎知識〔8訂版〕』(ぎょうせい、平成21年)(共著)
- 「給付付き税額控除と所得控除」税研145号50頁(2009年)
- 「課税手続における納税者の防御権保障-フランスにおける議論からの示唆-」月刊税務事例41巻6号27頁(2009年)
- 「タックス・ヘイブンの課税問題」租税法研究36号87頁(2008年)
- 「所得控除の意義について」税研136号16頁(2007年)
- 「納税者の真意に基づく課税の指向」所収:金子宏編『租税法の基本問題』(有斐閣2007年)220頁
上席主任研究員
鈴木 修
税理士・高崎商科大学教授
秋山 高善
税理士・共栄大学国際経営学部教授
研究顧問(五十音順・平成29年9月現在)
| 青木 丈 | 香川大学法学部教授 |
|---|---|
| 阿部 泰隆 | 神戸大学名誉教授・弁護士 |
| 阿部 雪子 | 中央大学商学部教授 |
| 池本 征男 | 税理士 |
| 石井 亮 | 弁護士 |
| 泉 絢也 | 東洋大学法学部准教授 |
| 一高 龍司 | 関西学院大学法学部教授 |
| 伊藤 雄二 | 税理士 |
| 岩﨑 政明 | 明治大学法務研究科専任教授 |
| 宇佐美 敦子 | 税理士 |
| 内田 久美子 | 弁護士 |
| 占部 裕典 | 弁護士・元同志社大学法科大学院教授 |
| 大江 晋也 | 税理士 |
| 大淵 博義 | 中央大学名誉教授・税理士 |
| 奥谷 健 | 広島修道大学法学部教授 |
| 片岡 義広 | 弁護士 |
| 苅米 裕 | 税理士・千葉商科大学大学院客員教授 |
| 川田 剛 | 税理士・大原大学院大学会計研究科教授(元明治大学大学院教授) |
| 川端 康之 | 横浜国立大学大学院教授 |
| 川股 修二 | 税理士・札幌学院大学法学部教授 |
| 神津 信一 | 税理士・前日本税理士会連合会会長 |
| 小林 幹雄 | 拓殖大学名誉教授 |
| 駒宮 史博 | 新潟大学名誉教授・弁護士 |
| 佐藤 純通 | 司法書士・元日本司法書士会連合会会長 |
| 佐藤 正勝 | 青山学院大学大学院教授 |
| 菅原 英雄 | 税理士・国士舘大学大学院客員教授 |
| 平 仁 | 税理士 |
| 武井 一浩 | 弁護士 |
| 永田 金司 | 税理士 |
| 西本 靖宏 | 国士舘大学法学部教授 |
| 濱田 明子 | 明星大学経済学部教授 |
| 平川 茂 | 税理士 |
| 平野 秀輔 | 公認会計士・税理士 |
| 平野 嘉秋 | 大原大学院大学会計研究科教授 |
| 藤井 保憲 | 東亜大学大学院(法学専攻)教授 |
| 細田 明 | 税理士 |
| 堀口 和哉 | 高千穂大学特任教授 |
| 松岡 章夫 | 税理士・東京国際大学大学院客員教授 |
| 三木 義一 | 青山学院大学名誉教授・弁護士 |
| 八ツ尾 順一 | 大阪学院大学法学部教授 |
| 矢内 一好 | 国際課税研究所首席研究員・元中央大学商学部教授 |
| 山岡 美樹 | 税理士 |
| 山田 俊一 | 税理士 |
| 吉川 保弘 | 税理士 |
| 渡辺 智之 | 一橋大学名誉教授・敬愛大学経済学部教授 |
社会人向け租税教育の開催予定とお申込み
アコード租税総合研究所では、創設以来10年以上、民官学の協調の下、納税者と租税行政庁との間のコンフリクトの解消・防止を目指し、双方の「架け橋」となるべく研究に取り組んでまいりました。
適正公平な課税の実現のため、税理士をはじめとする租税専門家が高い意識を保つ必要があることはもとより、やはり、そこでは広く一般の国民が自らを「主体的納税者」として認識することが求められます。
一般の人たちにとって、「お上に取られる税」から「社会の一員として納める税」へと意識を変えていくことで、自らも民主主義社会の一員であることを見つめる機会が必要と考えます。
そこで、この度、当研究所10周年の節目に、租税専門家の研鑽に資する支援活動のみならず、「一般社会人のための租税教育」を行っていくことといたしました。
地道な活動であるかもしれませんが、一人でも多くの一般社会人が、自らが納税者であることの意義と、ひいては社会のあり方を考える機会を設けるべく、各種セミナーのほか、会社の社員研修なども用意しているところです。
アコード・ファルクラム会員の皆様には、是非クライアントやお知り合いの方などにお声がけいただき、当研究所とともに「架け橋」となっていただければ幸いです。 皆さまのお力添えを賜りたく存じますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 税理士向けのセミナーとは異なり、初歩的な内容とトピックを用意します。
- 詳しくは「お問合せフォーム」よりご連絡ください。

